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「愛、時を越えてー関ヶ原異聞ー」初日

かしちゃん初舞台。行って参りました、岸和田まで〜(笑)
街は1週間後に迫った“だんじり”の準備真っ最中で、
駅からホールへの10分程の道のりがなかなか楽しかった。

前日、TCAスペシャルの中継も行ったけど、すっかり翌日のこの公演で
頭がリセットされてしまったというザル頭です。


お話しの核心には触れませんが、ネタばれあり。


入場等の不手際や、舞台のドタバタ感、役者さんの間の具合などは、
初日としてはまぁこんなもんでしょうという感じでしょうか。

そんな中、かしちゃんは・・・
凄く格好良かった。
宝塚時代と変わらず、そしてヅカメイクでなくても美しかった。
堂々とした演技は、主役の名にふさわしかった。
1部は本物の顔も身体も大きな男性に囲まれて、ドラキュラ(男でも女でもない
と言いつつも、妻がいたので基本男?)かしちゃんがかなり華奢に見えた。
(どちらかと言うと、着物姿のお国の方が色んな意味で男前に見えた)
でも、2部ではそんな華奢さがまったく気にならないぐらい大きく格好良く見えた。
希帆ちゃんのガラシャも美しく、かしちゃんとの息もぴったり。

正直これが、宝塚の舞台だったらかなり良い部類…傑作になりえたかもしれない。

それぐらい、宝塚っぽい舞台だった。
かしちゃんも希帆ちゃんもまったく問題無し。私は二人のシーンに涙が出た。
完璧だった・・・
宝塚として見れば。

かしちゃん&希帆ちゃんのシーンはまんま宝塚だ。
私は宝塚時代のかしちゃんが大好きなので、あのかしちゃんに再会出来た事が嬉しい。
外部作品という大きな期待感があり過ぎて、肩すかし感はあったけれど、
退団後第1作、しかも内容的にみてもヅカ色が濃いこの作品で、
かしちゃんがかしちゃんだった事には何の問題も無い。
むしろ、宝塚を観たことが無いお客さんもいそうだったので、
“どーよ、かしちゃん格好いいだろーえっへん”て、気分でした(笑)

では、他の役者さんは?
ほとんど初めて拝見する方ばかりだけれど、名前ぐらいは知っている有名な方々。
市川段治郎さんはめちゃくちゃ格好良かった。かしちゃんと段治郎さんのぶつかり合いが
もっともっと見たかった。かしちゃんは決してあの段治郎さん相手に負けていなかったし、
あの見事なスタイルのかしちゃんと並んでも、段治郎さんはまったく見劣りしない程、
背が高く顔も小さく声もよく、惚れ惚れする男前だった。
この二人がメインに話が動くと思っていたのに、メインはドラキュラとガラシャだった…

笑也さんを初めとする歌舞伎役者さん達はさすがに声の通りもよく、
和物舞台に映えていた。ただ、楓だけは…
わかってはいても、あまりにもの顔の大きさと声に笑ってしまいそうで…
途中からは、ちゃんと“そおゆうキャラクターの人”として観る事が出来たけど(笑)
歌舞伎を観るなら違和感無いんですけどね。普段宝塚を観ない人には、やっぱり
かしちゃんが男性には見えないんでしょうか・・・?

ミュージカル界の方は、みなさんそれなりにと言った感じで特に…という所は
無かったけど、それぞれ役にあった感じで良い感じ。

松竹新喜劇の曽我廼家寛太郎さんは、関西人なら馴れ親しんだ芸風で、
ある意味この芝居を唯一繋ぐ存在という感じもした。

そう・・・役者さんはみんな良かった、勿体ないぐらい。でもバラバラだった。
何だか寛太郎さん以外は常に別の時空間で物語が進行しているようだった。

役者さん問題無し。
では、手放しで喜べない、感動出来ないこの理由は・・・

脚本・・・?

小難しい事はわからないし、セオリーもわからない。
でもやっぱり、舞台が開いた時には掴みが必要だと思うし、1幕が終わる瞬間と
ラスト幕が下りる瞬間には“これっ!”という盛りあがりが必要では無いだろうか。
もちろん、上がるばっかりじゃなく静かな余韻でもいい。
とにかく間、間で良いシーンはあるのに“ここ”という時に盛りあがらないから
感動が薄まってしまう。
かしちゃんの最後も、直前まで希帆ちゃんとの熱演で良いのに、
最後は何だかよくわからん事になっている。。

しかも絵として場として見せるのでは無く、音に頼っている部分も多すぎる様に感じた。

装置も何だかなーで、ヅカとたいして変わらないというか、
あんなのならいっそ無い方が…という物も多々。。あの吊り物とか・・・
何もお金をかけろというのでは無い。
(どー観ても役者と着物にお金がかかったのね…という感じ)
センス良くというのが何より一番難しいというのは、身に染みて知っているけど。。

パンフレットで脚本家の方が、再演は「出演者に恵まれないと無理」と語っているが
まさにその通りで、“出演者”がこのメンバーでなければ(特にかしちゃんと段治郎さん)
おもしろくも何とも無いのだ。(話の発想自体はおもしろいと思うけど)
はたしてこれだけの面子が必要だったのか…とさえ思う。
かしちゃん、段治郎さん、希帆ちゃん。この3人がいれば十分だった気がする。
無駄に豪華なシーンが出来た…という感じがしてならない。

ラストも段治郎さんの台詞で終わったら感動的だったのになぁ…と私は思う。

帰る道々、思い出した作品があった。
劇団新感線の『朧の森に棲む鬼』だ。あんな作品の主演でヅカOGを観たいな〜
絶対出来ると思う。格好いいと思う。歌だって大丈夫(笑)
てゆーか、ヅカであんな作品をやって欲しい(笑)

その帰り道は、古い街並みにだんじりの提灯の明かりがずらっと灯っていて、
本当なら作品の余韻に浸れる良い雰囲気だったのになぁ。

と、グチグチ書きましたが、かしちゃんファンなら行って損無し。
段治郎さんも格好良くてお得な公演です。
ラスト公演に向けて、間がうまっていくともっともっと良くなるだろうし。
東京公演の感想が楽しみ。
by glikoma | 2007-09-11 09:45 | 宝塚


人生もとっくに折り返したというのに宝塚と出会い軸道修正を迫られつつも猫とまったり暮らす日々。glikoma508@yahoo.co.jp


by glikoma

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